コラム

【コラム】子どもが賢く育つ対話型読書

こんにちは

葛飾区の母子生活支援施設あゆみ苑です。

今回の担当は少年指導員の二瓶です

 

以前このブログで絵本紹介をしましたが、ご覧いただけましたでしょうか?

今回は、おすすめの「絵本の読み方」についてひとつご紹介したいと思います

 

皆さんは「インタラクティブ読書」「ダイアロジックリーディング」と言われている読書法をご存じでしょうか?

 

こちらの読書法、なんとお子さんのIQを上げる効果が期待できるものです

もしかしたら無意識のうちにすでに実践している方もいらっしゃるかもしれません。

 

それではどういった読書法なのか見ていきましょう

 

インタラクティブ読書、ダイアロジックリーディングとは?

interactive…対話式の、双方向の、相互作用的な

dialogic…対話の、対談する

どちらも「対話」という意味を持っている単語ですね。

 

つまりインタラクティブ読書やダイアロジックリーディングとは、

親子で話をしながら読み進めていく対話型読書

ということになります。

 

一般的に絵本の読み聞かせというと大人が読み、子どもが静かに聞くといった状況を想像するのではないでしょうか?

 

その場合、大人だけが喋っている一方向性の読み聞かせになっていますよね。

(それが悪いということではないですが

 

しかし、この対話型読書では、大人と子どもが話し合う双方向性の読み聞かせになっているのです。

 

対話型読書をやってみよう!

対話型読書の方法ですが、ここでは簡単にポイントを押さえて説明します。

基本的には、

「質問をする」

「情報を広げる」

「褒める」

を意識すればOKです

 

①オープンクエスチョンで物語の先や登場人物の気持ちを想像してもらう。

(オープンクエスチョン…「はい」「いいえ」では答えられない自由回答のできる質問の仕方)

具体的な質問例

「この先どうなると思う?」

「この子(登場人物)はどんな気持ちかな?」

「もし自分だったらどうする?」

どんな質問でも良いのでオープンクエスチョンを意識しましょう

 

さらにできるなら質問を重ねてみるのも良いでしょう。

(親)「この子はどんな気持ちかな?」

(子)「うれしいきもちだよ」

(親)「どんなことが嬉しかったのかな?

(子)「うーん…ともだちがクッキーをはんぶんこしてくれた!」

といった具合ですね。

 

②子どもの答えたことにフィードバックを与える

子どもが質問に答えた後は褒めてあげたり、受け入れてあげることが大切です。

褒めるパターン例としては

(親)「さっき出てきた動物はなんだっけ?」

(子)「ねこ」

(親)「よくわかったね。何色だったかな?」

(子)「しろ」

(親)「すごい!よく覚えていたね

といった具合でしょうか。

 

時に子どもは突飛なことを言うこともあるでしょう。

そういったときには「(あなたは)そう思ったんだね」などの声掛けをして、ありのままの意見を受け入れてあげましょう。

 

対話型読書のメリット!

<IQの向上>

冒頭で触れたように対話型読書を行なった子ども達はIQが(6ポイント)上がったという結果が得られています。

※IQの向上は4歳以上では見られなかったとされています。言語発達レベルが高くなると効果がなくなるそうです。

 

<言語能力の向上>

子どもに話をしてもらうことで言語発達を促進し、語彙力や言語表現能力が向上します。

 

<想像力の向上> 

絵本を通してイメージを膨らませたり、物語の先や登場人物の気持ちを考えてもらうことで想像力が向上します。

 

終わりに

以前投稿した“絵本紹介Vol.1” “絵本紹介Vol.2”ではインタラクティブな状況が見られますね

 

今後も絵本紹介シリーズを投稿予定です。

絵本選びの参考にしていただき、親子で対話型読書を実践してみてはいかがでしょうか?

 

ただし、実践する際はあくまで子どものペースで!

無理矢理やって本嫌いになってしまっては元も子もなくなってしまいます

 

それでは今回はこれにて。お読みいただきありがとうございました

おしまい

 

二瓶

 

参考文献

ジョン・プロツコ、ジョシュア・アロンソン、クランシー・ブレア.幼い子供を賢くする方法:知能を育てるデータベースからの証拠.心理科学の展望.2012年11月号  http://pps.sagepub.com/content/8/1/25

 

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